【楽管茶】毛細血管について
人体の血管の内腔面積は900平方メートル以上とされており、体内で最大の臓器とも言える存在である。
全身の血管の99%は毛細血管で、細胞の新陳代謝の最前線で活動している。
つまり、「病気になるか、ならないか」、「老いるか、若々しさを維持するか」は、毛細血管の健康状態に大きく影響されると言っても過言ではない。
毛細血管の五つの大切な働き
- 約60兆の細胞に酸素を届け、二酸化炭素を回収する。
- 細胞に栄養素を届け、老廃物を回収する。
- 免疫物質を必要な場所へ運ぶ。
- ホルモンを運ぶ、情報を伝える。
- 体温を調節する。
再生医療における毛細血管の役割
幹細胞ニッチの参与により幹細胞の維持、増殖と分化を調節する。
このため、再生医療にも役立つとされている。
毛細血管の健康状態は「アンジオポエチン-1」と
「Tie2(タイツー)」に大きく左右される
毛細血管は、壁細胞と内皮細胞から成り立っている
内皮細胞同士がしっかりと密着し、
壁細胞が内皮細胞の外側を覆って、頑丈な毛細血管の管壁が形成される
加齢や生活習慣の乱れ、炎症、過剰な活性酸素などが原因で壁細胞の機能が弱まると、アンジオポエチン-1の分泌が減少し、Tie2の活性化が十分に行われなくなる。その結果、壁細胞が内皮細胞からはがれやすくなり、内皮細胞間の接着斑も崩壊し、血管の安定性が崩れる。
毛細血管は40代位から衰え始める
毛細血管は、30代後半から衰え始め、30歳から44歳の方の毛細血管で、壁細胞(周皮細胞)がしっかりと覆っている割合は、すでに60%以下にまで減少している。生活習慣の乱れ、炎症応答、過剰な活性酸素などによって、その劣化が加速される。主な原因は、壁細胞が老化となって、アンジオポエチン-1の分泌が減少し、Tie2の活性化が十分できなくなって、毛細血管は曲がり、ねじり、萎縮、太くなり、バイパス血管の形成などの血管変形、老廃物溜まり或いは血管漏れなどの異常現象の発生、血流速度低下などとなった。